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広島のコミュニケーションを支える 広島県言語聴覚士会

広島県、広島市、福山市、呉市 主催

失語症者向け意思疎通支援者養成研修 活動報告

全9回の研修の様子を掲載しますので、ご覧ください。

平成30年度 令和元年度

第1回 第2回 第3回 第4回 第5回 第6回 第7回 第8回 第9回

 
第1回 8月8日(日)
9:30〜14:00
講義
実技
開講式
失語症概論
コミュニケーション支援技法
会場 オンライン
初のオンライン開催でしたが、無事に集まることができました。
第1回目は失語症概論 時田春樹ST 小山善仁ST
コミュニケーション支援技法「基本姿勢」 津田哲也ST
講義を行いました。受講生の皆様はとても熱心に聞かれていました。
午後からは自己紹介をしてブレイクアウトルームの体験をしました。
写真はブレイクアウトルームの体験を終えて、充実した皆様のお顔です。
第2回 8月22日(日)
9:00〜14:00
講義
実技
意思疎通支援者の心構えと倫理
コミュニケーション支援技法
コミュニケーション支援実習
会場 オンライン
講義@”意思疎通支援者の心構えと倫理“。講師は矢守 麻奈先生
失語症向け意思疎通支援者としての心構えについて学びました。また、事前に提出していただいた誓約書を受講生みんなで確認しました。
講義A コミュニケーション技法“理解面を補う会話の技術”、コミュニケーション支援実習。
言語聴覚士が失語症役となり講義で学んだ理解面を補う技法を用いて会話を進めます。受講生からは、「書きながら・示しながら・相手の表情を確認しながら・“話す・伝える”事はとても難しい」等の意見がでました。
午後からの実習は、午前中の支援実習の応用編で@ムーミン展 広島美術館開催の案内A7月の若い失語症の会Greenの会の開催案内について模擬失語症者に説明をします。
「案内を文章でそのまま伝えようとしたが難しかった。何とか伝えようとしてアプリを提示しようとしたがアタフタしてしまい、混乱してしまった。書きながらの説明がスムーズにいかない。言葉を言い換えて説明しようと思うが良い言葉が思い浮かばず、自分の語彙力が試されたようだった」、等の意見が出ました。
課題として、支援者の理解力と語彙力が問われる。失語症の方と会話を進めるうえで支援者の推測力・発想力が大きく影響される、ということが上がりました。オンライン実習ではありましたが、たくさんの気づきがあり、有意義な研修でした。
第3回 8月29日(日)
9:00〜14:00
講義
実技
コミュニケーション支援技法
コミュニケーション支援実習
会場
オンライン
第3回の研修では講義と実習を行い、特に実習は、初めて実際に失語症の方々と会う機会となりました。

最初は野間陸STによる「表出面を補う会話技術」の講義でした。前週の理解面を補う技術に続いて、失語症の方とのコミュニケーション方法を学びました。

2時間目からは実習となり、『若い失語症の会Green』のオンライン交流会を見学しました。交流会では失語症会員が、意思疎通支援者を交えて笑顔で会話する姿を観察しました。

午後の実習では、午前中の観察内容を互いに報告しながら、コミュニケーション支援技法の基礎を、再確認しました。この中で受講生からは、研修修了者である『パイオニア』の支援の様子について、「ことばだけでなく、表情などにもよく気を配って支援していた」「笑顔で、かつ丁寧だった」「自分たちにもできるのだろうか」など、尊敬と憧憬を込めた感想が多く出ました。

今回は意思疎通支援者養成研修の終了後にある支援を具体的に観察する機会となり、多くの受講生のモチベーションを新たにする研修となりました。
第4回 9月5日(日) 
9:00〜14:00
講義
実技
派遣事業と意思疎通支援者の業務
コミュニケーション支援実習
会場
オンライン
第4回目の研修では、まず「派遣事業と支援者の業務」の講義を広島県健康福祉局 障害支援課 越智誠輝さんにお話しいただきました。
2時間目のコミュニケーション支援実習は、Greenの集会に参加するグループと受講生同士でロールプレイを行うグループに分けて実施しました。
Greenの集会に参加して実習を行ったグループでは、Greenの方とパイオニア、受講生、言語聴覚士がそれぞれ自己紹介を行った後、『商品の値段の高いものはどれか』『人口の多い順はどれか』についてのクイズを行いました。受講生はゲームの司会を行い、方法をわかりやすく伝える工夫を行いました。
Greenの皆様も支援者の助けを借りながら自分の意見を伝えることができて、楽しくゲームに参加されました。
受講生同士でロールプレイを行うグループでは、受講生がそれぞれ失語症者役と支援者役になり行いました。失語症者役が『食べ物』『動物』『植物』『身の回りの道具』のカテゴリーの中から何か一つ頭に思い浮かべ、支援者役がそれを何かを当てるゲームを行いました。失語症者役は、はい、いいえの返答しかできないため、つい「〇〇ですか?」と答え探しのような聞き方になることが多く、どうやったらその物を引き出せられるかがとても難しいようでした。次に言語聴覚士が支援者役、受講生が失語症者役となり、同様の課題を行いました。
画面上に文字を見せる、ジェスチャーを交える、大きなカテゴリーから徐々に絞っていく、相手の表情をみて話すという支援者役の言語聴覚士の聞き方は受講生の参考になり、多くの気づきを得ることができた研修でした。
第5回 9月12日(日)
9:00〜14:00
講義
実技
失語症のある人の日常生活とニーズ
コミュニケーション支援実習
会場
オンライン
午前は「日常生活におけるニーズ」の講義を坊岡峰子先生にお話し頂いた後、これまで第2、3、4回と同様にGreenの会へ参加し実習を行いました。
今回は、「スタッフはこんなことをしているよ〜」について紹介いたします。
1.受講生の出席を確認
手元の参加者リストをもとに出席の確認。マイクやカメラ画面の確認も行います.

※マイク、画面に不具合が生じている方も!
この15分が非常に緊迫しております(汗)
2.ブレイクアウトルームの作成(Green開始10分前)
出席確認が取れた後には、小グループ(ブレイクアウトルーム)
受講生、支援ST、パイオニア、Greenの方のおよそ60名程の方を各グループに分ける作業をします。
Greenが無事に始まって一安心。
3.午後の振り返りの際の画面共有
午後はまず再びブレイクアウトルームに分かれグループ内で意見交換。
その後全体で振り返りの共有の際に画面共有をしています。
多くの気づきを皆に共有するために箇条書きで内容をまとめます。
以上、「ホストの仕事」をまとめました。慣れないオンライン上で仕事で、慌ただしいこともありますが、学びさ楽しさも多く、大変貴重な経験を出来ております。
第6回 10月3日(日)
10:00〜16:00
実技 身体介助方法講義
身体介助実習
会場 福山
第6回は身体介助の講義と実習を行いました。対面での研修が叶い、オンラインでお会いしていた皆さまと、直接会うことができました。
三上友樹PTにより身体介助の方法について講義を受けました。外出時に身体介助を安心、安全に行うための技術を学びます。
午後からは、三上PT 矢田OT 沖本PT 大津PT の講師のもと、杖で歩くことや車椅子駆動などを体験し、介助の練習を行いました。車椅子の段差昇降に苦戦したり、階段時の介助にとまどったりしながら、色々な点に気配り、目配りをすることを学んでおられました。
最後に、受講生同士で交流の場を設けました。まるで遠距離恋愛の再会のような?良い雰囲気でした。これから一緒にがんばっていこう!と決意を新たにした一日でした。
第7回 10月31日(日)
10:00〜16:00
実技 外出同行支援講義
外出同行支援実習
会場 福山
講義:外出同行支援
因島医師会病院の村上ST講師の講義をON LINEにて聴講しました。
長年失語症友の会に関わっておられる村上STの経験に基づいたお話は非常にわかりやすく、支援同行について具体的にイメージすることができました。
実習:外出同行支援
研修生2人1組のグループが支援者となり、まずは模擬失語症者(ST)がどこで何をしたいと思っているのか、地図を頼りに聞き出すことから始めました。支援者(研修生)が文字を書いたり、絵を描いたり、タブレットで写真を提示したり。逆に模擬失語症者が提示した文字や絵をヒントに、支援者が推測するなど、各グループで様々な意思疎通方法を使用してされていました。
外出先・目的を聞き出せたら、まずは支援者が現場の下見に行きました。道路の段差、交通量、横断歩道、休憩場所を確認して、右不全麻痺のある模擬失語症者が安全に歩行できるルートを探しました。

午後になって決めたルートで外出します。右不全麻痺での歩行スピードに気を遣ったり、歩行の邪魔にならない距離感を保つことに苦労したり、日頃は気にならない段差や自転車の往来に危険を感じたり、初めての感覚に戸惑う方も多かったようです。
最後にグループごとに気付きを発表して頂きました。
聞き取りの際の「思い込み」によるミスリードや確認作業を忘れるなど、実際の失語症者の支援に活かすための良い反省がたくさん聞かれました。実際の外出支援につながる良い実習となったようです。
第8回 11月7日(日)
10:00〜16:00
実技

外出同行支援実習
会場 福山
第8回目は、まず失語症者の方が出られているVTRを供覧し、グループにて熱心に話し合いました。改めて失語症者のもどかしさ、辛さがよく分かったという意見や、自分達に支援者が務まるのかといった不安の声も聞かれました。今回、同席していた修了生より、先輩として研修生へのエールを送って頂きました。VTRには意思疎通支援者の姿もあり、支援者としての活動がイメージできたようでした。
午後に、細川STにより「話の内容を確認する技術」について講義があり、その後、講義で学んだ技法を用いて、模擬失語症者に対して確認していく実習を行いました。今回、対面での会話支援実習は初めてでしたが、相手の表情をよく見ながら、文字や絵、カレンダー、地図などを用いて一つ一つ確認しながら会話をすすめていました。自らの課題をかかげ意欲的に取り組まれている方、途中どうしたらいいか分からなくなって、つい困り感が声に漏れ出てしまう方などおられましたが、反省と共に、出来た事を実感しているコメントも聞かれ、研修生の学びが進んでいることを感じた研修でした。

広島県言語聴覚士会事務局

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